なかなか結婚しない自分の子どもたちを心配して、親が子に代わって婚活をする「代理婚活」というのが流行っています。
(代理お見合い、親コンという呼び名もあるようです)
具体的な流れとしては、結婚する本人のプロフィールや写真を持参した親たちが集まり、親同士のパーティーやお見合いの中でプロフィールを交換し合い、本人を含めたお見合いのお膳立てをしていくというものです。
「親が子の代わりに婚活すること」については賛否両論あがっているようですが、ここではそのメリット・デメリットについて考えてみたいと思います。
代理婚活のメリットとデメリット
代理婚活のメリットとしてよくあがるのが、次の2点です。
1.第三者の視点から本人のアピールができる
自分ではなかなか自分の長所をアピールしたり、短所を冷静に伝えきることって難しいと思います。
パートナーエージェントなどの成婚率が高い結婚相談サービスでは、利用するメリットのひとつとして「カウンセラーが第三者の立場から本人のいいところをまとめたPR文をつくってPRしてくれる」というものもありますが、代理婚活の場合は「長年いっしょに生きてきて良い所も悪い所も知り尽くした親御さん」が、真剣に本人のことをアピールしてくれます。
本人同士の話ではきっと伝えられないであろうその人の良さを伝えてくれそうですよね。
2.通常の婚活では最後のカベになりやすい、親同士の対面・了承が最初の段階でクリアされる
本人同士がなんとか結婚を同意するに至っても、通常は最後に「親を含めた家族の了承」という大きなカベが待っています。昔ほどではないと思いますが、まだまだ最終的に両親に反対されて結婚できないケースはあるようです。
代理婚活の場合はこの最後のカベが、婚活のいちばん最初の段階でクリアされています。
「恋愛」ではなく「結婚」というゴールから考えると、スムーズに話をすすめられるというのは大きなメリットですね。
代理婚活のデメリットは?
それでは代理婚活のデメリットとしてはどんなものがあるでしょうか?
「子どもたちが無理やり親が決めた相手と結婚させられる」のではない限り、とくにデメリットはないと思います。
しかしデメリットではないものの、以下のような批判の声が聞かれることはあります。
代理婚活への批判
たとえば
「親に結婚相手を決めてもらうなんて自立できてない!」
「最終的な親の了承というカベを避けるなんて情けない!親がダメって言ったからってやめるの?」
といった批判があります。
そのように批判する気持もわからなくはないのですが・・・個人的には必ずしもこの批判は当てはまらないと思います。
要はお見合いと同じ
「代理婚活」という新しい名前が与えられて最近の現象のように扱われていますが、要は昔のお見合いと同じ事なんですよね。
昔のお見合いは「親戚・知人など」から紹介を受けていたのが「代理婚活パーティーや親コン会で出会った人たち」に変わっただけだといえます。
そして今では昔ながらの「お見合い」というのはほとんど行われることがなくなりましたが、そう遠くない昔は多くの結婚がお見合いから生まれていました。
では私たちの上の世代や、おじいちゃん世代、またその上の世代とさかのぼっていったときに、果たして彼らの結婚がお見合い結婚だったからといって、私たちより自立してない、未成熟だなんてことが言えるでしょうか?
決してそんなことは言えないですよね。「親に結婚相手を紹介してもらうかどうか」と「自立しているかどうか」は関係ないと思います。
あと忘れてはならないのは、親が結婚相手を見つけてきたらかといっても、結婚を決めるのは本人だということです。
別に強制力があるわけではないので、親が婚活したからといってデメリットになりようがないと思います。
強いて言えば、親が代理婚活パーティーなどに参加する参加費がかかるくらいですかね。
でも参加する親たちが楽しめている部分もあると思うので、これもデメリットとも言い切れないです。
いろんな可能性を開いておけばいいと思う。
というわけで、もし親が親同士の婚活パーティーなどに出る気があるのであれば、どんどん出てもらえばいいと思います。
婚活をしている自分の視点からだけだとどうしても視野が狭くなることもありますし、まったく違う視点から自分に合うと感じた人を紹介してもらえるというのは、貴重な機会ではないでしょうか。
結婚への道を自分の頭だけで考えずに、いろんな可能性に対してオープンにしておきたいですね。